山岳エコロジースクール 参加者の声

 記念すべき2000年を私たちはネパールの山村、スワタ村で迎えた。スワタ村は海抜約1,800メートルにあるミャグディ郡のマガール族中心の村である。主に村人は牛や水牛を飼い、農業を中心としてほぼ自給自足の生活をしている。日本とはまったく生活環境の異なるこの村で私たちは村人と飲んで踊って歌ってカウントダウンをした。このすばらしいときを同じく共有した今回の第8回のMES参加者は総勢17人(男性6人、女性11人)。東北から関西に至るまでさまざまな地域から集まった。
 具体的なスケジュール内容としては、1999年12月23日ネパール入国、翌日の24日ポカラへ移動、その後3日間のトレッキングを経てスワタ村に1週間ホームステイ、帰りは行きと同様にしてカトマンズへ2000年1月6日到着、最終的に1月8日に帰国という流れであった。17泊18日という短期間の間に盛りだくさんの企画が含まれており、自由時間が少なかったというデメリットがあるとはいえ、実に中身の濃い、充実した内容であった。

 スワタ村ではホームステイを基盤に民芸品作り、植樹、討論会、おみやげ品コンテストなどさまざまな交流がなされた。それ以外に、私たちは自分達の興味、関心に基づいて分類された3つのチームごとにフィールドワークを行った。学校や子ども達、教育に関心のあるメンバーが集まったグループ「ケタケティーズ」は実際に村の学校を訪問し、日本紹介の授業をしたり、インタビューをした。また日本の中学生のメッセージを映像で届けるビデオレター・プロジェクトも実施した。
 また、森林破壊や環境問題、医療・保健衛生事情など社会問題に焦点を当てたグループ「問題ジ→ズ」は村の抱える問題の実態に迫るとともに、日本の山村問題との比較やIHCのプロジェクトのチェックなども行った。
 そして、ネパールの生活様式を探ろうとするグループ「A-day」は逆に村人にも日本の事を知ってもらおうということで、日本食(お雑煮)を作った。

 私は教育に関するグループに所属していたが、非常に考えさせられる体験をした。それは折り紙を用いた日本紹介の授業でのことだった。折り紙は日本特有の伝統文化であり、ネパールの子ども達はできないだろう、教えてあげなきゃと実のところ思っていた。
 しかし、ネパールの子ども達は鶴しか折れない私とは比べ物にならないくらい上手にカメラ、風船、船、箱などを作り上げた。おごっていた自分が恥ずかしかった。普段、国際協力にはお互いが同じ目の高さで学び合おうとする姿勢が必要と思っていたにもかかわらず、実際にはそれは頭だけの理解に過ぎなかった。この折り紙事件は私に真の国際協力のあり方を実体験を通して知らしめてくれた。そして、その授業で私はカメラの作り方を教えてもらい、鶴の折り方を教えてあげた。(女子学生)

■その他の感想
「あらためなければならないのは浪費型の経済や社会システムであり、私たち一人一人のライフスタイルであることに気がつきました」
「MES(山岳エコロジースクール)参加後、残飯の問題を考えたり、食事への意識がかなり変わりました」
「心にゆとりをもつ時間の必要性を強く感じました」
「文明に頼らなくてもいきいきと生活を送る村人の力強さを感じました」
「囲炉裏を囲んでの一家団らん、元気な子供たちの笑顔、何と人間らしいことでしょう」
「私たち日本人がどうの昔に忘れてしまった豊かな暮らしが村にはあります」


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